四万十高校生によるレポート
2023年 植生調査結果
調査日 | 2023年11月11日(土) |
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天気 | 晴れ |
調査メンバー | 四万十高校自然環境コース1年生、コクヨ社員、四万十町森林組合、高知県、四万十町 |
調査エリア | C地点(2006年間伐) D地点(2011年間伐) |
2地点それぞれについて、5m四方で9ブロックに分け、班に分かれて調査を行いました。
※今年度から植生調査の専門家によるご指導の下、調査項目や結果のまとめ方等を見直しました。
高さの変化
植被率の変化
草本層/低木層の種数の変化
C地点の植生調査表
D地点の植生調査表
調査結果のまとめ・感想
冒頭に記載したとおり、今年度から植生調査の専門家によるご指導の下、調査項目や結果のまとめ方等を見直した。C地点は間伐を行ってから17年、D地点は間伐を行ってから12年が経過し、間伐によって多様性が生まれているように感じる。C、D地点では草本層、低木層、高木層の三つの層が見られる複層林が形成されている。天然林と同じく、水源の涵養、土砂災害の防止の機能も十分備えていると考えられる。今後も調査を行い、その変化を観察していきたい。
- ヒノキなどが人工的に植林されたような森林では植物の種類が少ないのではないかと思っていたが、予想より多い数の植物が見受けられ、意外に感じた。また、シダ類の草本層は、一つの区画において一つの種類が優勢を保って、一番多く生えている傾向があるように感じた。事前学習では専門家の先生にそれぞれの植物の和名や豆知識を教えてもらうことができ、種類を覚えることができた。また植生調査に向けた前日の交流会では、大人の方と関わる中で、本校の高校生に対して持っているイメージを知ることができた。初めて会う方との話題の膨らませ方や食事の場での作法を、大人の方を見て学ぶことができた。これからも、このような機会を大切にして、地域のことをより理解していきたい。
- 植物の名前を間違えてしまうこともあったが、専門家の先生と事前学習を行った経験を活かし、当日はテンポよく植生調査を終わらせていくことができた。大人の方との関わりでは、自分とは全く違う着眼点やためになる話を聞くことができ、交流しながら調査を行うことがすごく楽しかった。
- 事前学習で専門家の先生に教わった「鹿が苦手にしている草」が、結の森にはいくつか生えていた。実際にその草の周辺を観察すると、鹿の足跡などの痕跡がなかったので、本当に鹿は嫌いな草がある場所には行かないことが分かり、すごく勉強になった。植生調査では多くの種類の花や草を見つけることができ、結の森の多様性を感じることができた。
- 大人の方と交流して授業を一緒に行うことは初めての経験だった。とても緊張したけれど、いろいろな方と交流することができて楽しかった。植生調査では、事前学習の経験を活かし自ら率先して調査を進めることができ、今まで区別のつかなかった植物をパッと見て答えることができるようになったと実感できて嬉しかった。
- 場所や環境が少し違うだけで、生育する植物の種類が変わることを知った。また、シダの仲間の大体は胞子を葉っぱの裏につけることが分かり、植物によって全く違う作りでおもしろかった。その他、植生調査を通して、「人に教える力」を養うことができたと思う。身に付いた力を、これからの人生で生かしていきたい。また、結の森の植生調査を、しっかりと後輩たちに繋げていこうと思った。
- 結の森の植生調査に参加し、植物の名前や特徴を多く覚えることができた。今後植物を見かけた時、結の森で学んだ知識や体験を思い出して、今までにない新しい発見ができると思う。結の森での活動は、自分にとってとても良い経験になった。
- 結の森の植生調査のように、高校生の私たちが大人の方と交流したり、学び合ったりすることは非常に大事だと思った。これからも、このような活動が続いていってほしいと思う。