児童発達支援・放課後等デイサービスMyStepにて IoT文具『しゅくだいやる気ペン』の効果を確認
1.取り組みの背景
今回の取り組みは、IoT文具『しゅくだいやる気ペン』本来のミッションである親子のコミュニケーションを促す「日々の努力を“見える化”する」ことに加え、多様な子どもたちのタイプ別の学習支援方法を追求するという社会課題解決に積極的に貢献したいとのコクヨの思いと、個性を大切にしながら自分のペースで自分の人生を力強く歩んで欲しいと願うMyStepとの思いが重なり生まれた、新たなチャレンジとなります。
コクヨは、2022年4月に、『しゅくだいやる気ペン』を用いた発達に特性のある子どもたちへの学習支援の研究を6大学と共同で開始しており、今回はこの学術的研究に加え、実際の教室サービス開発を目的に行われるものです。
発達に特性がある子どもたちに対する学習支援ツールとしての『しゅくだいやる気ペン』の有効性については、既に2022年10月、共同研究の中間報告(※)を行っていますが、今回、MyStepジュニア3教室を対象に、子ども達の変化の他、保護者や指導員の負担等の変化についても着目し、経営上の有効性を検証、顕著な成果を得ることができました。そこで、MyStepジュニアでは、『しゅくだいやる気ペン』をおすすめ学習支援ツールとし、生徒の個性に合わせて同社の学習支援サービスのなかで活用することが決まりました。
今後もIoT文具を活用したサービス開発にチャレンジしてまいります。
(※)共同研究の中間報告は、2022年10月14日オウンドメディア「しゅくだいやる気ラボ」に掲載しています。
https://note.com/kakihomenote/n/nf539ed45b13a
2.モニター実験の概要
発達に特性がある子どもたちに対する学習支援ツールとしての『しゅくだいやる気ペン』の有効性を検証するため、3教室それぞれの様々な特性をもった子ども達を対象に、専門家の指導の下、教室の学習態度や対話の変化、家庭での学習や親子の関係の変化、指導員の活動の変化を『しゅくだいやる気ペン』使用前と比べ、どう変化したかをアンケートやIoTデータを用いて検証しました。
■期間:2023年9月1日(金)~2024年3月31日(日)
■場所:MyStepジュニア 3教室(谷六教室、都島教室、堀江教室)
■対象者予定数:102名
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3. モニター実験の結果
放課後等デイサービスに通う、学習時の集中力、持続性、意欲、精度に困難を抱える子どもたちに対して、6か月のモニターを行いました。
その結果、44%の児童の保護者が「明らかに効果があった」と回答しており、その効果の内容は「学習時の意欲が増した(73%)」「学習に取り組む時間が増えた(52%)」「家庭内でのコミュニケーションが良い変化があった(30%)」と、学習面にとどまらず、親子関係にも好影響をもたらすことが明らかになりました。
詳しい実験結果は、後日オウンドメディア「しゅくだいやる気ラボ」にて発表予定です。
4. モニター実験に参加した保護者の意見
・りんごが溜まっていくのが嬉しいようで、たくさんがんばれるようになった。・勉強をしている時間が見える化できることでこんなに頑張ったのね、と褒めてあげられる。
・子どももどれだけ頑張ったかわかって、自分はこんなにやれてすごいと思えるようになった。
・これまで「宿題をやりなさい」と何度言ってもやらなかった子が、自分から鉛筆をセットして宿題をやるようになった。
・アプリを親が管理しているので、やる気が溜まった時点で必ず子どもが持ってくることで、子どもの頑張りに対する評価を適切なタイミングでしやすくなった。
・充電がなくなると自分でおこなう、自分で鉛筆をセットする、自分から親に報告にくる(やる気を注ぎに来る)など、自立して行動をする機会が増えたことはうれしい。
5. 『しゅくだいやる気ペン』を導入した学習支援について
株式会社MyStep事業統括の青木氏は、『しゅくだいやる気ペン』による学習支援は、子どものやる気が「見える化」されることで、子どもの学力向上を支援する上で不可欠な「根拠をもって褒め、子どもに自信をつけてもらう」というスキルを指導スタッフ全員が獲得するのに役立つ」と考えています。
6. MyStepジュニア 現場スタッフのコメント
・多くの生徒が、算数の課題ですぐに答えを書きたがり、問題を解くプロセスを書きたがらない傾向であるが、やる気ペン導入で答えまでのプロセスを進んで書くようになりました。・やる気ペン導入が学習支援の疎外要因になることはありませんでした。
・長時間取り組めば取り組むほど「やる気パワー」がたまることを知っているので、書くのを嫌がる子ども達が、自分から書こうとする様子が見られました。
・やる気ペンを忘れると「やる気をなくした」と言うほど、良い意味で固執している子もおり、子どもの学習意欲には確かな影響があると感じています。
7. 株式会社MyStep 岡本泰治社長のコメント
発達上の特性から学習面、社会性において困難を抱える子どもたちに対して、効果的な支援と学びを届けるためには非常に高いスキルが必要です。IoT文具『しゅくだいやる気ペン』を用いることで、子どもたちのやる気が「見える化」され、支援するスタッフが子どもたちのモチベーションにアプローチしやすくなることで、子どもたちの発達を促すことになるのは、療育現場、ご家庭にとっても非常にプラスになると考えています。
コクヨ『しゅくだいやる気ペン』について
コクヨのIoT文具『しゅくだいやる気ペン』は、スマートフォンのアプリと連動して、子どもの日々の努力を「見える化」することで、学習への意欲を高めていくために開発された商品です。センサー付きアタッチメントを鉛筆に取り付け、勉強への取り組みに応じて溜まった「やる気パワー」をスマホアプリに取り込んで見える化します。「かく⇔ほめる」の好循環を生み出すことで、親子のコミュニケーションを円滑にし、子どもが自発的に学習する習慣を促していきます。2020年「第14回キッズデザイン賞」(子どもたちの創造性と未来を拓くデザイン部門)を受賞しました。
株式会社増進堂・受験研究社について
1890年創業の教育系出版社。日本初のドリル型教材や、「知りたいことが何でもわかる」をコンセプトに厚物参考書という新ジャンルを確立し、2700万部・創刊70年のロングセラー『自由自在』シリーズなど、創業以来130年にわたり常に時代に先駆けた教材を開発。“学ぶすべての人に、最良の学びを届ける”をミッションとし、現在は出版にとどまらず、デジタル事業・海外事業・発達に特性のある子どもや外国人の子ども向けの多様な学び事業など、様々な角度から教育事業を推進。AI・VRなどの最新技術の実証研究や、新分野のコンテンツ開発などを行うNEXT LEARNING Labsも運営しています。 所在地:大阪市西区新町3丁目3番6号
代表者:代表取締役 岡本泰治
http://www.zoshindo.co.jp/
株式会社MyStepについて
教育出版社「増進堂・受験研究社」グループとして、2020年に設立された児童向け障害福祉サービスの運営会社。増進堂・受験研究社の130年にわたる教材出版の歩みのなかで培われた教育ノウハウを活かし、発達に特性のある子どもたちにも最良の学びを届けることをミッションに、学習機能と社会生活技能の向上を支援する児童発達支援・放課後等デイサービスの教室を運営しています。所在地:大阪市西区新町3丁目3番6号
代表者:代表取締役 岡本泰治
https://mystep.co.jp/
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コクヨ『しゅくだいやる気ペン』について