コクヨ、障がい者の活躍推進に取り組む国際ムーブメント「The Valuable 500」に加盟

その他(カテゴリ)その他(業種)2021年06月25日
コクヨ株式会社(本社:大阪市/社長:黒田 英邦)は、障がい者が多様な価値を発揮できる社会の実現を目指す世界的な活動である「The Valuable 500」の主旨に賛同し、加盟したことをお知らせします。

The Valuable 500
「The Valuable 500」は、2019年1月に開催された世界経済フォーラム年次総会(ダボス会議)で発足した、障がい者が社会、ビジネス、経済における潜在的な価値を発揮できるような改革を、世界500社のビジネスリーダーが起こすことを目的とした、世界的なネットワーク組織です。

コクヨグループでは「ダイバーシティ」を「社員一人ひとりが本来持っている能力を発揮するため、さまざまな境遇や価値観を認め合い、多様な働き方を実現できる環境をつくりあげていくこと」だと考えています。
今回、「The Valuable 500」への加盟を通じ、障がい者の活躍を含めたダイバーシティ&インクルージョンをさらに推進していきます。
1)SDGsのマテリアリティ(重点課題)として、ダイバーシティ&インクルージョンの推進に取り組んでいくこと。

コクヨは今年2月に企業理念を「be Unique.」に刷新し、事業活動を通じて創造性豊かな社会の実現を目指していくことを明らかにし、「サステナブルな長期視点の経営にシフトし、次々と事業を生み出す集合体へと変革する」ことを宣言しました。
さらに、経営トップ主導の下、事業を通じた社会的課題解決への取り組みをさらに加速させるため、サステナビリティ活動において特に注力すべきマテリアリティ(重要課題)を特定しました。
そのうちの一つ「ダイバーシティ&インクルージョンの推進」というテーマにおいて、ジェンダー、障がい、国籍など、多様性ある組織づくりによるイノベーション創出との課題に対し、多様な人財がそれぞれの個性・能力を発揮できる企業になることを目指しています。
2)障碍者※雇用について、グループを挙げてインクルージョンを推進していくこと。

コクヨの障碍者雇用の歴史は1940年にさかのぼります。現在の本社エリアにあった今里工場に、大阪市立聾唖学校(現在の大阪府立中央聴覚支援学校)の生徒を採用したのが最初です。2003年9月に特例子会社として「コクヨKハート」が設立され、さらに2006年12月、知的・精神障碍者の雇用を目的とした「ハートランド」が設立されました。
コクヨグループにおける障碍者雇用率は、2021年5月1日で2.34%となっています。現在、ダイバーシティ&インクルージョン推進の一環として、互いの「違い」を超えて共に持続的成長を目指すための全社プロジェクトを立ち上げ、コクヨグループの業務フローにコクヨKハートの社員が参画することを全グループを挙げて推進しています。

※コクヨグループでは障がいを持つことは「害」ではないとの考えから、「障がい者」を表現するときに「障碍者」という漢字を使用しています。「碍」という字の意味は大きな岩を前に、人が思案し悩んでいる様子を示したものだそうです。意思が通らない、妨げられているという意味の「障」と「碍」を重ねた「障碍」は、人が困難に直面しながらも立ち向かっていることを示す「challenged」を邦訳した言葉とも言えます。

・コクヨKハート株式会社
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コクヨKハートの理念
コクヨKハートは、社員ひとりひとりが自信と笑顔にあふれ、社会の一員として責任をもって業務を遂行し、それぞれの障碍特性を活かして活躍できる環境を創っています。設立当初はコクヨグループの印刷物の製作からスタートしました。その後、印刷だけでなく販促物の製作やECサイトに掲載するコクヨ製品の画像加工、開発書類の作成支援、データ処理業務など、コクヨの事業推進における価値創造のサポートを行い、事業領域を広め進化してきました。
コクヨKハート社員が障碍者雇用の特別な枠としてではなく、コクヨ各部門の社員と深く関わり 合いながら共に仕事を進め、双方がいい影響を受けて、それぞれが共感しあえている状態を目指 しています。


コクヨKハートのオフィス風景

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・ハートランド株式会社

これまでのコクヨグループの業務では雇用が難しかった、知的・精神障碍者に就労の場を提供したいという思いから、野菜の生産・販売を行うハートランド株式会社が設立されました。ハートランドは、特例子会社としては日本初の農業生産法人(現 農地所有適格法人)であり、障碍者に就労の場を提供するとともに、安全・安心な野菜の生産を通して、年々担い手や耕作面積が減少している農業の復活に貢献できる事業の実現を目指します。現在、年間約50トンを生産しており、多くのスーパー、量販店、飲食店の皆さまに美味しいと喜んでいただいております。
野菜作りは繰り返し作業が多く、播種(種まき)から定植、収穫、出荷までさまざまな業務があります。そのため、障碍の程度や特性に応じて、作業を割りふることが可能です。また、育てる喜びや収穫の達成感を味わうことができるため、知的・精神障碍者の就労に適していると考えました。ハートランドは障碍者が主役の会社です。障碍を持った社員だけでなく、地域作業所の多くの利用者の皆さまにも施設外就労の場として働く機会の提供に努めています。障碍者が幸せを感じ、自立できるための会社づくりを第一の使命と考えています。またその一方で、事業効率化や収益拡大への努力を続け、障碍者雇用による農業を持続可能な事業として社会に広げていきたいと思っています。
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ハートランドの職場風景

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