環境経営

環境 環境経営

考え方

地球温暖化や森林資源の減少をはじめとする地球環境問題の解決を緊急課題と認識し、この課題解決に全従業員が英知を結集して行動を起こしていきます。

コクヨグループ環境方針

「持続可能な社会」を構築するには、「脱炭素社会」、「循環型社会」、「自然共生社会」に向けた取り組みを統合した活動を実施していく必要があります。その具体的な活動事項として「コクヨグループ環境方針」は、「気候危機への対応」「循環型社会への貢献」「自然共生社会への貢献」「エコプロダクツの調達・開発・提供」「法順守と汚染の予防」「情報開示・コミュニケーション」「環境経営」の7つの項目を定めました。この「コクヨグループ環境方針」を基に各事業会社がそれぞれの事業の特性に沿った目標を展開し、環境パフォーマンスの改善に努めています。

コクヨグループ環境方針

持続可能な社会の実現のため、温暖化や資源枯渇、生物多様性保全などの地球環境問題を全世界共通の永続的課題と認識し、コクヨグループが率先し、事業活動に関わる様々な人達の英知を結集することで、この課題解決のため行動を起こす。

気候危機への対応

脱炭素社会の実現に向け、温室効果ガス排出量の大幅な削減と吸収に取り組みます。

循環型社会への貢献

循環型経済の進展に向け、省資源の徹底および廃棄物を極力減らし、資源として有効利用に取り組みます。

自然共生社会への貢献

生態系に及ぼす環境影響を最小化するため、事業活動を通じて生物多様性保全、有害化学物質削減の推進に取り組みます。

エコプロダクツの調達・
開発・提供

商品ライフサイクル全体で環境負荷を低減し、新たな環境技術の開発やグリーン調達に取り組みます。

法順守と汚染の予防

環境関連法規はもとより、当社が同意した業界等の指針および自主基準を順守し、環境汚染の予防に努めます。

情報開示・
コミュニケーション

積極的に環境情報を開示し、お客様・社外の皆様とのコミュニケーションを図り、環境保全活動に活かします。

環境経営

持続可能な社会を実現するため、環境パフォーマンスの継続的改善と事業活動を通じて社会課題解決に取り組みます。

2030年チャレンジ目標ならびに2024年コミット目標

「気候危機への対応」「循環型社会への貢献」「自然共生社会への貢献」をコクヨグループにおける重要な環境課題と特定しています。活動を進めていくにあたっては、2030年に達成したい状態を検討することから始め、その指標(KPI)を設定しました。野心的に掲げる2030年目標をチャレンジ目標とし、そのマイルストーンとして、中期経営計画での実現を目指す目標をコミット目標として設定しました。

重点課題 アウトカム 2030年チャレンジ目標 2024年コミット目標
WORK&LIFEの基盤である地球を守るための活動 重点課題3.
気候危機への対応
多くのパートナーと共に、サプライチェーン全体の活動を通じて社会の脱炭素化に貢献する SBTに準拠した削減目標をパートナーと共に達成しCO2排出量の削減に貢献 CO2排出量の削減:2013年比国内50%削減
重点課題4.
循環型社会への貢献
多くのパートナー、顧客と共に循環を生み出し「捨てない社会」をリードする コクヨの循環参加者数が日本人口の16%を超え、社会の行動変化を生んでいる 循環指針に基づく新商品100%
循環型社会に向けた実験を多数行い、共感する仲間を増やしている 主要サプライヤー(約400社)の評価・改善項目フィードバック100%
重点課題5.
自然共生社会への貢献
自然資本とバランスがとれた事業活動を行い健全な地球を守る 自然環境負荷とその改善に向けた活動を開示し、環境を損なわない意識を市場に形成している -

SBT:Science Based Targets

環境経営体制

2004年から環境マネジメントシステムの登録範囲を国内の主要連結対象子会社に拡大し、企画・研究開発、製造、販売・サービス、保管・出荷を包括する統合認証システムとしています。運用においては、コクヨグループとしての一貫性を維持しつつ、比較的環境負荷の大きな事業会社および工場を「個別部門」、負荷の小さな事業会社を「共通部門」とすることで、規模に応じたマネジメントシステムとしています。また、各社の事業計画に即した環境目標を定めるなど、事業特性に合った環境管理が推進できるよう、独自性への配慮を心がけています。

この仕組みを維持運営し、環境課題の解決および社会課題の動向把握に努めるために「環境委員会」を設置していましたが、2022年からは、国内外で多様化・複雑化している環境問題にコクヨグループ全体で対応していくため、インテリアリテール事業のアクタス、特例子会社のハートランドを加えた「環境部会」として改編を行いました。「環境部会」では、マテリアリティ目標達成に向け、部門横断の3つのタスクフォース(気候危機、循環社会、自然共生)を設置しています。

環境教育

コクヨグループは、従業員の環境保全意識の向上、環境目標達成に必要な知識、事故・緊急時の対応や管理手法等の習得を目的に、ISO推進事務局が実施する環境関連法説明会、内部監査員の養成・スキルアップ研修のほかに各部門が独自で様々な環境教育を実施しています。なお、2023年度は、全社員のサステナビリティへの理解を深めるために、5つの重点課題(Well-beingの向上・社会価値創出に向けたマネジメントシステム改革・気候危機への対応・循環型社会への貢献・自然共生社会への貢献)をテーマにした『SustainableアカデミアWEEKS』という社内イベントを開催したため、環境一般教育の受講者数が増加しました。また、事故・緊急事態の対応訓練の受講者増加は、アクタスにて実施したBCP推進研修・検証会を集計に加えたことによるものです。

教育・訓練の種類 受講者数

各教育・訓練参加者の延べ人数

2021年 2022年 2023年
環境一般教育 2,561 2,611 3,466
環境目標達成・法規制などに関する教育 372 1,711 1,657
事故・緊急事態の対応訓練 325 234 316
内部監査員 30 17 17
その他 744 68 94
4,032 4,641 5,550

voice

サステナビリティ活動は「ジブンゴト」

『SustainableアカデミアWEEKS』期間中、自社のサステナビリティ活動について学ぶ場として『サスアカ展』を実施しました。企画運営には20%チャレンジ(※1)に応募した営業、設計、開発部門のメンバー4名が参加しました。
企画にあたって重視したのは、社員が自社のサステナビリティ活動を理解し、「ジブンゴト」としてもらうことでした。そのため、普段現場に従事している私たち各々の視点を持ち寄り、自社の掲げるマテリアリティと自分たちの事業、業務との繋がりが伝わるように内容や表現に拘りながら進めました。また、展示パネルはカラフルなビジュアルデザインを取り入れることで目に留まりやすくし、「ワクワクしながら学べる」場となるように意識しました。
今回、東京・大阪のオフィス内で2週間開催し、東京勤務者の55%、大阪勤務者の67%(※2)の社員が訪れており、会場内に設置した「私のサステナブルヨコク」に社員が投稿している姿を見て、今後に繋がるとても大きな一歩となったことを実感しました。
今後は、私たちを含めた社員が本イベントを通じて「ジブンゴト」として捉えたことを次のアクションに繋げ、それをステークホルダーへ伝えていくことによって、多くの人をコクヨのサステナビリティ活動に巻き込む輪を拡げていきたいです。

  • 1:主体的なキャリア形成・能力向上、組織の活性化を後押しすることを目的に、自ら手をあげ、業務時間の20%程度を活用して他組織の業務に参画する取り組み。
  • 2:各イベント参加者の延べ人数
天廣さん

ワークプレイス事業本部
ものづくり開発本部
建材開発部

天廣さん

コクヨグループでは内部監査を、事業会社内で実施する第⼀者監査、およびISO推進事務局が主体となり実施する第⼆者監査の2段階で実施し、特に法順守状況のチェックに注⼒しています。2023年は第⼀者監査を7⽉1⽇〜9⽉7⽇、第⼆者監査を8⽉1⽇〜9⽉11⽇、加えて、第三者(ISO14001)審査を11⽉27⽇〜11⽉30⽇にそれぞれ実施しました。内部監査では20件の指摘事項があり、そのうち1件は重大な不適合でした。これは内部監査時に要求した記録類を担当者が円滑に提示できなかったことに対して指摘を行ったものであり、力量向上のための担当者教育、保管方法の改善などの是正処置がとられています。なお、指摘件数としては、「運用管理」に関するものが最も多く12件ありました。

ISO14001審査では指摘事項はなく、改善の機会の件数は減少傾向にあるものの、内容は計画と運用に関するものに集まっており、内部監査がより機能するよう、部門を超えた相互監査や可能な範囲で内部監査をオープンに開催するなど、実施方法の検討が必要と感じています。一方、経営と一体化した運用が実現されているとして、オフィスのプラスチック資源リサイクルサービス「Loopla」や、環境学習プログラム「つなげる―ぱ!」など、組織的に環境への貢献を推進している取り組みに対しグッドポイントをいただきました。

なお、2023年のISO14001審査は定期審査でした。

環境パフォーマンスデータの第三者検証の概要

コクヨグループ41社(※1)の環境パフォーマンスデータ(環境負荷データおよびScope3)に関して、その正確性・透明性・⼀貫性・妥当性・完全性について独⽴した⽴場から意⾒をいただくためビューローベリタスジャパンによる第三者検証を受けました。また、国内4ヵ所〈コクヨ東北販売 一番町オフィス、コクヨ 三重工場、コクヨ 芝山工場、コクヨロジテム 菰野DC〉においてデータ計測・管理⽅法に関する現場審査を実施しました。検証の結果、「評価できる点」として8件、「改善の機会」9件、「修正要求」31件、「明確化要求」23件の指摘を受けました。修正要求および明確化要求については検証期間中に対応を完了しました。
検証では、根拠となる元資料類が適切にファイルされ、データの透明性が確保されていると評価を受ける一方、データの一部において集計・登録誤りの指摘を受けました。
今後とも指摘事項を踏まえ、サプライチェーン全体を含めた情報開⽰の充実と精度向上に取り組んでいきます。

独立保証証明書
実施年 2021年 2022年 2023年
評価できる点 8 11 8
改善の機会 10 12 9
修正要求 43 38 31
明確化要求 0 7 23
独立保証報告書

対象組織

連結決算対象会社 非連結子会社・関連会社
国内 コクヨ株式会社 コクヨKハート、ハートランド、⽯⾒紙⼯業、オリジン、エスティック
カウネット、コクヨマーケティング、コクヨサプライロジスティクス、コクヨロジテム、コクヨ⼯業滋賀、コクヨMVP、
LmDインターナショナル、アクタス、コクヨファイナンス、コクヨアンドパートナーズ、コクヨ北海道販売、コクヨ東北販売、コクヨ北関東販売、コクヨ東海販売、コクヨ北陸新潟販売、コクヨ山陽四国販売、中部キスパ、ニッカン
海外 コクヨベトナム、コクヨ(マレーシア)、国誉(上海)企業管理有限公司、国誉商業(上海)有限公司、国誉家具(中国)有限公司、国誉装飾技術(上海)有限公司、コクヨインターナショナルアジア、コクヨインターナショナル(マレーシア)、コクヨベトナムトレーディング、コクヨカムリン、Kokuyo Hong Kong Ltd.、Global Known Ltd.、Lamex China Investment Ltd.、Lamex Trading Company Ltd.、Dongguan Lamex Furniture Ltd.、Lamex (S) Sales Pte. Ltd. コクヨ-IK(タイランド)
ページトップへ