循環型社会に向けた取り組み一覧
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- 資源調達
- 安全性
サトウキビ由来のバイオマス素材を採用したソフトリングノート「Sooofa」
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- 流通/配送
新たな消費の在り方を再考する「PASS THE BATON MARKET」
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- 流通/配送
梱包資材や緩衝材の回収・リユース
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- 流通/配送
- 再資源化
- 資源調達
物流倉庫で使用されたストレッチフィルムの再製品化
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- 再資源化
- 資源調達
- 安全性
廃棄漁網をアップサイクルしたペンケース「ネオクリッツ」
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- 設計/製造
商品をロングライフ化するプラットフォーム「Co・S・M・O Concept」
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- 使用
資源をより有効に活用するオフィスプランニング
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- 回収
- 再資源化
- 資源調達
- 安全性
ミルクパックから生まれたサステナブルなノート「Campus × STARBUCKS」
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- 回収
- 再資源化
- 資源調達
オフィスの紙パック容器・紙コップリサイクルサービス「カウネットLoopa Drink」
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- 流通/配送
折りたたみコンテナを使用した段ボール資材を使わない省資源配送
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キャンパスノートの製造端材から生まれたデスクトップオーガナイザー「RAE(ラエ)」
「コクヨデザインアワード」2021年のグランプリ受賞作品。一枚の紙を折るだけでデスクの上の小物を美しく片付けることができるデスクトップオーガナイザーです。紙にはキャンパスノートの製造工程で発生する端材を活用し、パッケージにも製品と同じリサイクル紙を用いることで、環境への配慮を前提とする「これからのノーマルなモノづくり」に挑戦した製品です。
キャンパスノートをはじめとする紙製品を製造する際に出る紙の端材(残紙)は、これまでダンボールやトイレットペーパーなどにリサイクルをしていました。しかし、もともとが上質な紙であることから、何らかの商品として提供できないかをずっと考えており、サステナブルを根幹に持つこの作品の製品化にチャレンジしたのが誕生のきっかけです。リサイクル紙の強度・耐摩擦性などの課題を、受賞者と議論を重ね、商品化を実現しました。
環境に自然になじみ、ツール、空間、心をきちんとひとところに落ち着かせることができるデスクトップオーガナイザー(トレー)。リサイクル紙の活用による環境配慮のみならず、デスク上を整える機能性と心を落ち着かせる審美性も実現しています。
廃棄漁網をアップサイクルしたペンケース「ネオクリッツ」
海洋ゴミの中で大きな割合を占める廃漁網。役割を終えて廃棄された漁網を紡ぎ直して、楽しく使えるペンケースに仕立てました。廃棄される漁網の回収と再生の仕組みづくりを推進している一般社団法人ALLIANCE FOR THE BLUEとその協働企業との連携により実現しました。
日本に漂着する海洋プラスチックごみのうち、漁網・ロープは26.2%(容積比)と最も多く、使えなくなった漁網を再生する取組みが求められています。使えなくなった漁網を回収しペレット化したものから作られた再生ナイロン糸とポリエステルの糸を製織し、廃棄漁網を原材料の一部としてアップサイクルした生地を表面に使用しました。
ファスナーには海洋生物の模様を由来とする「チューリングパターン」をあしらうなど、海との親和性を持ちつつ、日常生活を楽しく彩るデザインに仕立てています。漁網と文具という意外性のある組み合わせを通じて、海洋プラスチックごみ問題への興味や関心の拡大に寄与することも意図しました。
地球とともに生きる未来のために、文房具という身近なツールを通して、何ができるか。私たちから何を伝えられるのかということをこれからも考え、商品づくりに活かしていきたいと考えています。そして、私たちの文房具を手に取っていただいた方と、地球環境への思いを共有できればと思っています。
サトウキビ由来のバイオマス素材を採用したソフトリングノート「Sooofa」
オンでもオフでも使える、くらしのシーンに寄り添うノート「Sooofa」から、環境に配慮した商品ができました。ソフトリング部分にバイオマス樹脂を採用し、表紙には古紙配合の特殊板紙を採用。環境負荷を軽減するものづくりに挑戦しています。
ソフトリングとは、金属ではなく樹脂でできた、コクヨ独自開発の“やわらかリング”のこと。環境配慮の取り組みのひとつとして、ソフトリング部分を従来の樹脂仕様から、サトウキビ由来のバイオマス樹脂配合に変更しました。植物由来のバイオマス樹脂を採用することで石油の使用を減らし、排出する二酸化炭素のトータル量を少なくすることができます。ソフトリングのみならず、他のアイテムにおいても、CO2を抑制する作り方を追求し、環境に配慮した商品をお届けしていきたいと考えています。
ミルクパックから生まれたサステナブルなノート「Campus × STARBUCKS」
スターバックスとコクヨのコラボレーションで誕生した「スターバックス キャンパスリングノート」。循環型社会への貢献を目指した活動のひとつとして、ミルクパックのリサイクル活動を続けているスターバックスの思いに賛同し、表紙・裏表紙にミルクパックを主原材料とする再生紙が使用された「スターバックス キャンパスリングノート」をコクヨで開発しました。
スターバックスの店舗で、年間約1000t以上回収されるミルクパック。スターバックス社の「お客様とともにサステナブルな社会に貢献できるものを」という思いを実現し100%リサイクルされているものの一部を、コクヨの技術でノートにリサイクルしています。2019年に発売後、ダイアリーなどラインナップを増やしながら現在もこの活動を継続しています。
ミルクパックから再生紙をつくるところから始まった開発は、さまざまな課題を、生産調達や品質管理など多様な部門と協力し、工場と協議しながら知恵を出し合い、2年半の歳月をかけて完成しました。ミルクパックは、スターバックスの店舗から様々な人の手を経て、ノートの表紙として生まれ変わり、お客様のもとへと届きます。ノートの裏表紙には、スターバックスのその想いが込められたメッセージが記載されています。
森林保全活動「結の森プロジェクト」と国産木材を活用する家具ブランド「yuimori」
コクヨは森林資源を活用して成長してきた企業です。だからこそ、資源が生まれる環境を守るべく、2006年に高知県の四万十町森林組合とともに「結の森」プロジェクトをスタートしました。適正な間伐や環境のモニタリング調査などの活動を通じて、CO2の吸収や生態系の維持、水源涵養といった森林本来の機能をよみがえらせる活動を継続しています。2022年には、これらの森林から生まれる国産木材を活用した家具ブランド「yuimori」をスタート。2023年「エコプロアワード」優秀賞を受賞しています。
日本は国土の7割が森林であり、その4割が人工林です。人工林は手入れが必要ですが、大量に輸入される外国産木材に圧され国産の木材使用が減少し、森林が荒廃してしまう悪循環が起きています。「間伐」は、重なっている木を選別して伐採し隙間を確保することで、人工林を自然のバランスに近づける重要な作業です。また、コクヨでは間伐の効果を検証するため、高知県立四万十高校や高知県、四万十町の皆さんと協力し、定期的にモニタリング調査を行っています。
15年の森林保全活動を経て、荒廃していた森が徐々に健全な姿になりつつある一方で、身近な製品の中で国産木材の活用が進まず輸入木材に頼っているという状況がありました。この状況を課題と捉え、森林のあるべき姿を保ち続けるために、育成・間伐された木材をできる限り無駄なく活用していく活動のひとつとして、家具ブランド「yuimori」ができました。オフィス空間への提案にも本製品を取り入れ、オフィスにとって国産木材が当たり前に使われる素材になることを目指しています。
商品をロングライフ化するプラットフォーム「Co・S・M・O Concept」
複数のシリーズをプラットフォーム化し、相互に交換や組み換えが可能なオフィス家具ならではのシステムです。用途やシリーズの異なる製品を組み替えて使用できる、従来の常識を超えた選択肢の幅と耐久性の高い構造体が特徴です。お客様のニーズやトレンドの変化へ合わせて、共通ユニットを活用した組み換えにより、無駄なく空間のアップデートが可能になっています。末長く快適にご活用いただけるロングライフな商品によって、廃棄物の低減を目指しています。
リサイクル率の向上を目指す商品素材情報の公開
不要となった商品を廃棄する時に参考にできるよう、商品を構成する素材の情報をWEBサイトで公開しています。まずは、構成する素材種類が多くリサイクルの難易度が高いオフィスチェアからスタートし、お使いいただいている商品をよりご理解いただくための努力とともに、リサイクル率の向上へ取り組んでいきます。
資源をより有効に活用するオフィスプランニング
お客様のニーズやトレンドの変化へ合わせて、無駄なく簡単に空間を変更するオフィスプランニングをご提案しています。特徴は、ワークシーンをモジュール化した空間プランニング手法と、組み換えによるアップデートが可能なシステム家具です。これら独自の取り組みによって、スクラップ&ビルドではないオフィス運用の実現を目指しています。
梱包資材や緩衝材の回収・リユース
輸送時の衝撃から製品を保護するために使用されている梱包資材や緩衝材の回収・リユースに努めています。デスク天板の角を保護する為のカバーや、収納庫の扉が開かないようにする為のストッパーなど、一部の資材で運用が開始。輸送完了後に都度廃棄してしまうのではなく、回収し、再度使用することで、プラスチック資源の有効活用を推進しています。
「カウネットLoopa」
オフィスから排出されるさまざまな紙資源を、簡単・便利に、安心してリサイクルできる「カウネット Loopa(ルーパ)」。
カウネットを通じてワンストップで利用でき、回収された紙資源は溶解され、さまざまな紙製品の原料として再資源化、カウネットのプライベートブランドとして販売されます。回収から再資源化のプロセスを見える化し、企業が取り組む紙資源の分別回収を加速させ、企業の環境活動を支援するツールのひとつに加えることで、焼却処分に伴う CO2 排出の抑制と森林資源の保護・節約に貢献します。
オフィスから排出される紙パックや紙コップを専用のボックスで回収し、そのまま分別・溶解。さまざまな紙製品の原料として再資源化する「Loopa Drink(ルーパ・ドリンク)」。紙パックや防水加工されている紙コップなどは難再生古紙と呼ばれ、その多くは燃えるゴミとして焼却処分されているのが現状ですが、Loopa Drinkでは難再生古紙をリサイクルできる企業とタッグを組むことで、オフィスの紙パックや紙コップの資源循環を実現しています。
多くのオフィスでは機密文書の処理にシュレッダーを利用していますが、シュレッダー屑は紙の繊維が細かく裁断されるためパルプ原料として再利用には向かず、その多くが改修後に焼却処分されています。機密文書リサイクルサービス「Loopa Safe (ルーパ・セーフ)」では機密文書を安全に管理・運搬、24時間以内に未開封のまま箱ごと溶解し、カウネットで販売している紙製品の原料へと再資源化します。安全に、環境にやさしく、そして簡単にリサイクルをすることを実現しました。
オフィスから排出されるさまざまな紙資源を細かな分別の手間なく、一括回収するミックスペーパーリサイクルサービス「Loopa Mix(ルーパ・ミックス)」。分別の手間を削減し、簡単な回収を実現することで事業所におけるリサイクル活動を支援します。回収したミックスペーパーは分別・溶解し、カウネットで販売している紙製品の原料へと再資源化されます。
「カウネットLoopaDrink」
オフィスから排出される紙パックや紙コップを専用のボックスで回収し、そのまま分別・溶解。そしてさまざまな紙製品の原料として再資源化する「Loopa Drink(ルーパ・ドリンク)」。紙パックや防水加工されている紙コップなどは難再生古紙と呼ばれ、その多くは燃えるゴミとして焼却処分されているのが現状ですが、Loopa Drinkでは難再生古紙をリサイクルできる企業とタッグを組むことで、オフィスの紙パックや紙コップの資源循環を実現しています。
2022年4月の「プラスチック資源循環促進法」を契機に企業における環境意識は高まりをみせ、来客用に提供する飲料をペットボトル飲料から紙パック飲料に変更する動きもありました。そんな中、お客様から「飲み終えた紙パックや紙コップもリサイクルできないか」という声が寄せられ、要望に応える形で本サービスの検討をスタートしました。
カウネットはサービスの運営主体として活動をリードしながら、消費動向の変化によって拡大しつつある社会課題を当社単独ではなく、本サービスの主旨に賛同いただいた紙パック飲料メーカー、紙パック容器メーカー、紙コップメーカー、再資源化工場、ダンボール製品メーカー各社のご協力により、業界を超えた取り組みとして活動の輪を拡げる枠組みを作っています。
「カウネットLoopla」
オフィスから生まれるプラスチック資源が、さまざまなプラスチック製品に生まれ変わる「カウネットLoopla(ループラ)」。本来なら廃棄となっていた使用済みプラスチック製品を原料へリサイクルすることで、製品原料の削減とプラスチックの焼却処分を減らします。また、オフィスにおけるリサイクル活動を支援することでワーカーの環境意識を高め、持続可能な社会の実現に向けた資源循環のムーブメントを醸成します。
「Loopla Folder(ループラ・ホルダー)」はオフィスから使用済みクリヤーホルダーを回収し、カウネットで販売しているプラスチック製品の原料へと再資源化します。オフィスで使用頻度が高く、一度使用されて捨てられることが多いクリヤーホルダーの再資源化をすることで、プラスチック製品の廃棄を削減し、持続的な循環型社会の形成に貢献します。
事業者様(自治体・個人含む)から回収させていただいた使用済みクリヤーホルダーは、当社物流センターにて分別・計量を行った後、樹脂メーカー様でペレット化されます。ペレット化された素材を資源として製品化された商品を2024年2月よりカウネットのECサイトにて販売開始し、今後も品番数の拡大を予定しております。
物流倉庫で使用されたストレッチフィルムの再製品化
カウネット物流倉庫や、コクヨロジテム配送センターで使用した荷崩れ防止用のストレッチフィルムを回収し、中間処理を経たのち再資源化しています。今まで廃棄していた資材をもう一度自社商品に使用する資源として活用することで、製品原料の削減とプラスチックの焼却処分量を減少し、環境にやさしい資源循環を実現しています。
再資源化された樹脂ペレットが各工場で原料として使用され、カウネットオリジナル商品のゴミ袋製品に生まれ変わります。これらの商品は「取り出しやすい」パッケージになっており、環境にやさしいだけではなくお客様の使いやすさにもこだわりました。再資源化再生原料(ポストコンシューマ材)を50%使用することでエコマーク認定も取得しています。
折りたたみコンテナを使用した段ボール資材を使わない省資源配送
コクヨ販売店に対し、折りたたみコンテナによる配送を実施しています。通常は段ボール梱包によるお届けとなり配送資材はお客様の元で廃棄されますが、折りたたみコンテナによるお届けにより配送に伴う使用資材を減らし、お客様側の資材廃棄の手間を削減しています。物流の視点からも持続的な循環型社会の形成に貢献します。
全国の子どもたちと資源循環の輪をつなぐ「つなげるーぱ!」
文具を使う全国の子どもたちと、作り手であるコクヨ、資源の再生を担う人とがつながり、資源をより良く循環させることで地球を守る取り組み「つなげるーぱ!」。使い終えて不要になったノートを子どもたちが主体となって回収し、ノートなどの紙製品の一部として再生された商品を再び使用する、その一連の体験を学びとともに提供することで、社会の循環型へのシフトを実現していきます。
文房具は子どもたちが初めて所有する消耗品かもしれません。そんな文房具を使い終えて捨ててしまうのではなく、資源として一番良い形で循環させる。その体験には社会を変える力があると信じています。全国の小学生が1年間で消費するノートは約4360万冊。その内の約4割が燃やすごみに出されており、古紙として循環していません。資源を循環させることが地球を守ることにどうつながるのかを学べる出張授業、学びコンテンツを提供していきます。(2024年開始予定)
資源を循環させるためにはある一定の量が必要になるなど、多くの人の力を合わせることが求められます。周りの人を巻き込んで大きなムーブメントにしていくことも、これからの社会を作っていくために必要な力ではないでしょうか。「つなげるーぱ!」の活動を通じて、そんなことも学んでもらえたらと思っています。
子どもたちと回収したノートは、再びノートの表紙の一部に生まれ変わります。「きちんと分けて正しいルートに手渡せば資源として何度でも活用できる」ということを、実物を手に体感してもらい、モノをどう選び、どう手離すかを考えるきっかけにしていただけたらと思っています。
「PASS THE BATON MARKET」
「PASS THE BATON MARKET」は、商流から外れて行き場を失った企業のデッドストックや規格外品、伝統工芸などの文化に光を当てることで、新たな消費の在り方を再考するリアルなマーケットです。株式会社スマイルズが運営するニューサイクルコモンズ「PASS THE BATON」が主催する「PASS THE BATON MARKET 」の趣旨に賛同し、2021年より共催として参加。コクヨの品川オフィスTHE CAMPUSで定期開催をしています。2021年、循環型経済をデザインするグローバル・アワードcrQlr Awards受賞。
50を超えるブランドが訳あって流通できない商品を持ち寄る蚤の市に、毎回約5000人を超えるお客様が訪れ、商品の背景にあるストーリーに耳を傾けながらお買い物を楽しんでいただいています。ブランドロゴが変更になったため商品に問題は無いものの一般には販売できない品物や、試作で何パターンか作ったが販売できる仕様は一つのため流通しなかった品物など、これまで見聞きすることのなかった「お店に並ぶ前の商品に起きている課題」を知ることで、商品への愛着がより増すような感覚を、出展者、お客様一体となって共有することもこのマーケットの大きな魅力となっています。
コクヨも1ブランドとして出展し、毎回テーマを立てて訳あってお届けしきれなかった商品や、環境に配慮した商品を販売しています。たとえば、キャンパスノートの製造時に余ってしまうロール紙の中心部分。この部分は巻癖がついていてノートの用紙として使用できず、これまで工場からリサイクルへ託していましたが、販売してみたところお客様がたくさんの使い道を発見してくださり、その後定番商品となりました。メーカー視点だけでは救えなかった素材や商品も、お客様と一緒に考えれば楽しく活用することができるという気付きを毎回多くの社員がいただいています。
コクヨの出店ブースでは、訳あって上手に活用できていない素材を使って素敵なものを作るワークショップも毎回開催しています。「捨てないことを学ぶ。サステナブルな未来のために」を合言葉に活動する、コクヨの有志チームstnb.(すてなぶ)によるこのワークショップでは、プラスチックのファイル製造時に工場で発生する端材を、会場内で溶かして再生する「チンアナゴ定規」づくりなど、毎回異なる素材、異なる再生方法を模索しながら実施し、多くのお客様に楽しんでいただいています。
心地よく長く使うための「椅子のクリーニング」
イスをはじめとした布製品全般のクリーニングを推進しています。油性ペンが付着した跡やコーヒーをこぼした際の染み、長年の間に蓄積した汚れを専用の洗浄機で吸引し、同時にフレーム・座面裏・脚も拭き上げ。新品同様の清潔な状態で新たにご使用いただけます。クリーニングを通して、ひとつの商品を長くご使用いただくロングライフ化を推進しています。(対象エリア限定で推進中)
「紙袋」の次の使い方を提案/羽田にある直営店「KOKUYODOORS」
KOKUYODOORS(コクヨドアーズ)は、コクヨの文具の魅力を凝縮した直営店。ご購入いただいた際にお渡しする紙袋は、持ち帰る役目を終えたあと、日々の生活で違う用途でお使いいただけるようデザインしています。
紙袋に新しい用途への作り方を記載。言語の壁をこえてグローバルのお客様でも簡単に作れるように、図や記号を使って分かりやすくすることにこだわりました。「作る」という過程も経て、より愛着をもって使っていただければ嬉しいです。
紙袋の次の用途は、コクヨらしく、ファイルボックス・A5サイズのノートカバー・野帳カバーを選びました。3つの用途を叶えることと、仕上がった際のデザインの美しさを叶えることにこだわり、たくさんの試作を重ね、完成しました。
キャンパスノートの製造端材から生まれたトートバッグ<コクヨの紙から>
「紙布(しふ)」製のトートバッグ。コクヨのノートなど紙製品を製造する過程で発生する紙の端材を、材料に活用しました。自社で生まれる端材を新たな商品の資源として有効に活用することで、地球から無駄に資源を取りすぎず、循環させることに取り組んでいます。
「紙布(しふ)」は、キャンパスノートなどの製造過程で出る紙の端材を10%を配合した再生紙から作られています。紙の端材を溶解、パルプ化してまず再生紙を作り、その紙から糸を作り布に織りあげ、バッグとして縫製するまで、多くの人の手を繋いで製品化が実現しました。紙布はあえて着色せず、紙そのままの温かみのある白色に仕上げています。
紙の端材を新たな資源として活用するには、異物を取り除いたり、印刷を取り除く工程など手のかかる作業が必要ですが、紙製品を製造しているコクヨ工業滋賀では、紙の端材をリサイクルすることを前提とし、純度が高い状態で分別・保管をしています。こうした取り組みが、紙布製バッグの生産工程を現実的なものにしました。もともとが上質な紙の端材を、ノートと同等の文具や日用品などお客様の手元で永く使っていただける商品に活用するために、様々な努力を重ねています。
編み目から中身がほどよく透ける本体に、持ち手と内ポケット部にアクセントカラーとなるオレンジ色を採用し、軽快な印象に仕上げました。外側から中身が見えない内ポケットをつけ、持ち手は肩から下げやすい長さにしています。晴れの日のおでかけに連れていってもらえると嬉しいです。
富山の伝統産業‛しけ絹‛を利用した「しけ絹手帖」
コクヨ創業者のルーツでもある富山県で450年前から生産される伝統的な絹織物「城端絹」。その一つである「しけ絹」を表紙に使用した手帖を、株式会社松井機業との協業で作りました。本来「しけ絹」は高級襖紙に使われるものですが、小傷などで使用できず、松井機業に長年保管されていたものを表紙に再利用。サステナブルな手帳として生まれ変わりました。
通常1頭の蚕が一つの繭を作るのですが3%以下の確率で2頭の蚕が一つの繭玉を作り出すことがあります。その繭玉からできる糸を織り上げたのが「しけ絹」です。太さが不均一で節がある玉糸で織り上げられた「しけ絹」は、世界にまたとない美しい模様を浮かび上がらせます。
「しけ絹」は北陸地域で使用される最高級襖紙として、長年多くの人々の生活を彩ってきました。しかし、急速な生活様式の変化に伴い絹織物業者は減少し、2020年には松井機業が最後の一軒となってしまいました。
蚕の命をもらって紡ぐ「しけ絹」ですが、小傷などがあるものは、高級襖紙としては利用できず、長い間、松井機業の倉庫に保管されていました。ずっと保管されてきた「しけ絹」を、資源としてなんとか再利用したいという生産者の思いを受け、商品化が実現しました。
「しけ絹手帖」は、しけ絹の美しさとデジタル時代の利便性を兼ね備えた新しい形の手帳です。PCやスマホで管理しているスケジュールをアプリ「KAKIKO カレンダー」を使用することで、手帳サイズに縮小印刷し、手帳にきれいに貼り付けることができます。伝統的な素材に新たな命を吹き込み、持続可能な未来を創造する一歩となりました。
ECOMMIT×KOUKYO「資源循環と経済の両立を本気で考えるトークセッション」を開催
コクヨグループ全体で社会課題解決を考える機会として、10月30日、「循環をビジネス視点で考えよう!」をテーマにトークセッションを開催。外部有識者として、循環ビジネスの最前線でさまざまな取り組みを推進されているECOMMIT代表取締役CEOの川野 輝之様をお招きし、コクヨロジテム代表取締役社長の松浦 鉄男、コクヨサプライロジスティクス代表取締役社長の若林 智樹の3名による対談を行いました。
トークセッションに先駆け、今年7月~9月にかけて、コクヨオフィス内で、衣類や文具の回収トライアルを実施しました。回収量45.18kgに対して、資源循環率100%(リユース89%、リサイクル11%)、CO2削減量20.8kg(衣類のみの計算、単純に捨ててしまうときと比較して78%のCO2削減に貢献)を達成したことが、このトークセッション内で報告されました。
ECOMMITは「不要品として手放された商品の価値をどう最大化し、ビジネスにつなげていくか」を重視し、回収、選別、再流通という資源循環のためのインフラ構築を目指している会社。日本で家庭から手放される衣類の約7割が廃棄されている問題に注目し、この課題解決に向け、資源循環のためのインフラを構築し、回収した衣料のほとんどをリユースすることを実現しています。
後半では、登壇者3名で「サステナビリティと経済の両立」についてセッションも行い、川野様からはコクヨグループが本気で取り組むために、目的という旗を立て、ロジックをしっかり組むことが大切であることを示していただくとともに、「地球のため」を追求していけば必ず利益の出るビジネスにつながる、という強い想いを受け取りました。コクヨグループで宣言した資源循環の指針「SUTENAI CIRCLE」をもとに、捨てたくないお客様の気持ちに寄りそう取り組みへの後押しとなる機会となりました。
プラスチック使用量の削減に向けて商品の紙パッケージ化を進行中
環境配慮の観点から、紙パッケージの導入に力を入れています。今年12月、ハサミ<サクサ>、針なしステープラー<ハリナックス>も、商品リニューアルとともにプラスチック未使用の紙パッケージを採用。この取り組みにより、年間で約11トン(※)のプラスチック使用量を削減します。また、紙パッケージ化するにあたり、パッケージ全体の課題の解決にもチャレンジしています。
※1年で出荷したサクサシリーズ、ハリナックスシリーズの、従来のブリスターパックのプラスチック使用量の合計
透明なブリスターパッケージは、購入する際に商品の姿が一目でわかり、使い心地も想像しやすいです。しかしその一方で、限られたスペースと印刷方法の中で、商品が持つ魅力を十分に伝えるのが難しいという課題を感じていました。そこで紙パッケージ構造の特性を活かし、表はスッキリした情報量とデザインに、裏は使用シーンを想像させる情報や商品の質感が分かる窓をつけました。今まで分かりにくかった「ブランド」「機能や特徴」がお客様に伝わりやすくする工夫を取り入れています。
また、視覚障がいをお持ちの方や外国人など、様々な人に情報を届けることも目指し、文具業界で初めてアクセシブルコードを導入。紙パッケージにある凹凸加工を施した二次元コードでアクセスすると、商品の詳細や安全上の注意などの重要な情報を、音声や多言語で確認が可能に。デザインの変更とアクセシブルコードの採用で、より多くのお客様に商品の魅力を届けられると考えています。
※アクセシブルコードを含むパッケージデザインの取り組みはコクヨグループが推進するインクルーシブなモノ・コトづくりのプロセス「HOWS DESIGN(ハウズ デザイン)」から生まれました。詳細はこちら。
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