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- 「エシーフォ」
- ニューオフィスの啓蒙と研究情報ネットワーク構築を目的に発刊した研究情報雑誌『エシーフォ(ECIFFO)』。
- 2011年からは『ワークサイト(WORKSIGHT)』にリニューアルして情報発信を続けています
1985年のプラザ合意以降、日本は円高不況に見舞われます。その対策として当時の通産省は、内需拡大をめざした“ニューオフィス推進運動”を提唱、これによってオフィス環境の見直しが加速し、オフィス空間に関する需要が高まりました。これは、コクヨにとって大きなビジネスチャンスでした。ところが、それまでコクヨには商品開発部門はありましたが、オフィスを総合的に研究、開発、提案できる組織がありませんでした。そこで86年、オフィス研究所を開設し、関連商品や空間の研究、オフィスコンサルテーション活動を開始しました。こうした活動の一環として88年に創刊されたのが、ニューオフィスの啓蒙と先端的事例紹介を目的とした研究情報誌『エシーフォ(ECIFFO)』(注1)です。同誌は、海外の先進的オフィスの紹介記事だけでなく、その時々でもっとも注目される企業トップ、建築家、ファシリティマネージャーなどへの取材記事を掲載、さらにオフィス研究所の研究成果を発表する場としても活用され、業界で高い評価を得ました。創刊時は季刊誌、その後年二回の発行で、2009年に休刊するまでの21年間に53冊を刊行。2011年にはその後継誌として『ワークサイト(Worksight)』を創刊し、情報発信を続けています。ちなみに、エシーフォ(ECIFFO)のネーミングは、英語のオフィス(OFFICE)の逆順表記から。オフィスを既成の概念にとらわれず、様々な視点から解剖しようという意欲的な編集方針が表現されていました。
(注1)創刊号では、当時欧米でもっとも注目されていたアメリカのアパレルメーカー、エスプリ(ESPRIT)を取り上げ、その社長、ダグラス・トンプキンスが表紙に、また、イタリア、ミラノ市に完成したばかりの同社の先進的スタジオ兼オフィス(デザインは、アントニオ・チッテリオ)を紹介。リニューアルされる24号までは、その時々でもっとも注目される企業トップ、建築家などが表紙を飾りました。